こんにちは。
年末も押し迫ってきましたね(と、これを書いているときは年末でした。もう年が明けてしまいました!今年もよろしくお願いいたします)。
年末は最終日近辺で声が嗄れてしまい、ご心配をおかけいたしました。
開業初年、いろいろと課題を残しつつも、まずまずなんとか終えられました。
工夫する所、考えないといけないことが、いくつかあります。来年今年もがんばります。
さて前回、インフルエンザの話をしていて、書ききれなかったアレコレがありますので、紹介させて下さい。
迅速診断キットで陽性にならなければ、学校を休めない?処方をうけられない?
→検査をしなくても、また検査が陰性であっても、強く疑われる場合はインフルエンザと診断します(検査は完全ではないからです)。必要なケースであれば治療薬を使用しますし、園や学校を出席停止とするのも同様です。
また、流行期で、まわりにインフルエンザ患者さんが居て、明らかなインフルエンザ症状を呈している場合には、検査の省略をご提案することがあります。
よく、出席停止の書類を書くためには検査が必要と思われている場合がありますが、そのようなことはありません。
また、このように、検査を省略できるくらいにインフルエンザの可能性が高い、という場合には、「検査をするならせめて発症後12時間」を待って夜間受診するより、日中に受診してしまってもよい、と思っています。
インフルエンザの治療は必ず必要?
→前回も書きましたが、重症化リスクのない健康な成人であれば、必要とは言えません。
小児科の範囲で言えば、幼少児や、喘息を始めとした慢性疾患をもっているお子さんでは、治療に積極的になります。それ以外では、治療の重要度は下がると考えます。
インフルエンザの治療はいつまでにはじめればよい?
→症状がでてから2日(48時間)以内の内服で効果が確認されています。
症状が改善したら、投薬はやめてよい?登校・登園してよい?
→症状が改善しても、ウィルスの排泄は続いています。
いちど使い始めた治療薬は、必ず最後まで内服・吸入を続けて下さい。
→また、登校・登園については、以下のように基準が決まっています。
発熱した日を「0日目」とカウントして、5日目まではお休み
加えて、
解熱した日を「0日目」とカウントして、学校は2日目まで、保育園幼稚園は3日目まで、お休み
となります。これは、診断した時に一緒に考えてお伝えするようにしています。
赤ちゃんでもタミフルを内服するの?
→1歳未満でも行います。
妊婦も治療をするの?
→行います。積極的におすすめします。
妊婦さんは重症化しやすいですし、お母さんの早い解熱が、胎児の安全にもつながると考えて下さい。抗インフルエンザ薬によって胎児に問題があったという報告はありません。
授乳中でも治療してよいの?
→良いです。積極的に治療をお勧めするかどうかですが、赤ちゃんと密に接触することを考えると、治療は行ったほうが良いのではないかと思います。
治療薬が母乳にでるかどうか心配するよりも、インフルエンザを子どもにうつさないかどうかのほうが重要なことです。手を洗い、マスクを付けて、できればエプロンも付けた上で、母乳を与えて下さい。
予防のための処方は行っていますか?
→対象の方には行います。
インフルエンザ患者さんと同居されている方で、
ハイリスクの方(高齢者、慢性呼吸器疾患、慢性心疾患、糖尿病、腎障害のある方)
が対象となります。
また、添付文書にはありませんが、妊婦さんも予防投与の対象としてよいのではないかと考えております。日本産婦人科学会もそのように勧めています。
対象となっても、保険の適応はなく、自費での処方となります。
→特別な事情のある方を除き、対象外の方に予防投与を行うことは、当院では行っていません。
また、保険適応で予防のための処方を行うことは禁じられています。
季節柄、待合室がどうしても混み合う時間帯があります。とくに、順番予約が始まる時間帯(朝11時〜、夕18時〜)に来院が集中する傾向があります。
順番予約の方は番号順に診察いたしますので、Web予約の画面で、診察の進み具合を確認しつつご来院下さい。
ただし、具合の悪そうな場合は、番号関係なく来院下さい。スタッフにより判断させていただきます。