よしだこどもクリニックのブログ

京田辺市三山木駅前 小児科医院のブログです(2017年6月1日開院)

クリニックのWebページ →   http://yoshida-kids-clinic.jp/
twitter →   @ykids_c

RSウィルス感染症について

こんばんは

 

手足口病やアデノウィルスなどの夏風邪が一段落して、小児科はオフシーズンですが、このところRSウィルス感染症のお子さんが何人か来院されています。

 

これは7月最終週のデータですが、山城北地域で7人の患者さんが報告されていたようですね(全数報告ではありません)。

f:id:ykidsc:20170806122230p:plain

(画像は 京都府感染症情報センター|RSウイルス感染症 より。2017/8/6)

 

秋〜冬〜春に流行するウィルスなのですが、検査キットが普及した現在、こうして夏の間にもパラパラと患者さんを経験するようになってきました。毎年のことですが、これから秋にかけて増えてゆくのだと思います。

 

RSウィルスは、年長児や大人にとってはカゼのウィルスのひとつなのですが、乳幼児が感染すると分泌物が多くなりやすく、また喘息のようなゼイゼイ、ゼロゼロを引き起こしやすいです。酸素吸入が必要となったり、肺炎を引き起こしたりして、入院が必要となることも多々あります。

 

といっても、実は非常にありふれたウィルスで、乳児のうち半分は生後1年以内、ほぼ全員が2歳までに感染すると言われています。風邪症状があっても軽症で済んでいれば、わざわざ検査をして見つける必要はありません。診察させていただいてRSウィルスが疑われた時、何か重症になりそうなサインやハイリスク要因があれば、検査をおすすめしています(ただし保険適応なのは0歳児だけなので、それも難しいところです)。

 

 

RSウィルスの感染予防

RSウィルスにかぎらず一般的な風邪の予防策として、手を洗う習慣のほか、マスクをさせたりなどありますが、小さな子どもには難しいものがあります。

  • 風邪症状の子がいるときは兄弟と過ごす部屋を分ける
  • 親が頻繁に手を洗う、アルコール消毒をする
  • ティッシュをすぐに捨てる
  • テーブルを雑巾で拭く

というだけでも効果はあると思います。ただ、乳幼児の保育施設などでの流行を防ぐことはどうしても難しいと思います。

 

f:id:ykidsc:20170806123033p:plain

 

RSウィルスの治療について

RSウィルスの増殖を直接抑える薬はありません。痰を切りやすくサラサラにする薬、腫れて狭くなった気管を拡げる薬、気道のアレルギー性炎症を抑える薬、などを用います。食塩水や気管を拡げる薬を吸入で使うこともあります。また、入院した場合は、酸素投与の他、ケースバイケースで喘息に準じてステロイドの点滴が行われるケースもあると思います。

 

RSウィルスの予防のための注射(ワクチンではありません)

生後半年以内のRSウィルスは重症化しやすく、とくに35週以前の早産、先天性心疾患、染色体異常のある乳児はハイリスクです。

 

重症化を防ぐための注射(ワクチンではありません)がありますが、保険が適応される対象者はちょっと複雑です。こうしたハイリスク要因のある方は最初から病院で把握され、対象者はすでに指導を受けておられると思います。かかりつけの病院の判断・指示に従って下さい。

 

注射の効果はだいたい1ヶ月、RSウィルスの流行期間、各病院によってちがいますが10月〜3月の間を目安に、毎月1回病院に行って注射をします(当クリニックでは扱っておりません)。

 

筋肉注射ですので大腿部に垂直に注射します。身体が大きくなってくると両足に注射、さらに折角病院にきてますから予防接種を複数本同じ日に注射することもあり、子どもにとっても大変な一日となりますが、RSウィルス重症化時の危険さを考えると、対象者は必ず注射していただきたいと思います。

 

 

Web予約の画面から、診療の進行状況が把握できます。

おはようございます

 

 

待合室1のトーマスは、走ったり走らなかったりしていました。毎朝つっつくと動くようになるのですが、午前の診療が終わる頃には止まってしまいます。動くところを期待して見に来ていただける患者さん、ごめんなさい。

 

・・・と思って調べてみたら簡単に解決しました。レールにススがつくので定期的にクリーニングが必要なのだそうです。

 

専用のクリーナーがあるそうなのですが、多くのクリーナーはアルコール性とのことです。試しにアルコール手指消毒薬で拭いてみたら、見事に、スムーズに動くようになりました!

 

f:id:ykidsc:20170801085246j:plain

 

 

 

7月は手足口病の流行があり、患者さんが多く来院されて長くお待たせした日がありました。

 

 

現在の当院の仕組みでは、時間を指定して予約をとって頂いています。しかし、予約枠が埋まってしまうと直接ご来院いただくしかない状況となり、混雑して診療時間が遅れる場合がでてしまう場合があります。

 

幸い、夏休みに入って流行が一段落となり、混雑は一過性のものでしたが、次の機会に向けて、改善を考えています。

 

 

まず、Web予約システムの画面上で、診療が何時の予約分まで進んでいるかがわかるようになっていますので、ご来院の際に、診療が時間通り進んでいるか確認して頂きますと、クリニック内で長くお待たせすることを避けられると思います。

 

予約を取られずに受診された方も、なるべくお待たせしないように努力していますが、予約をとって受診された方を優先的に診察させて頂いておりますので、ご了承下さい。

 

もちろん、患者さんのお具合によりますので、状態に不安があればすぐに来ていただいて構いません。当院で判断させていただいて、速やかに処置できるように致します。

 

また、根本的な対策として、予約のとり方をもうすこし柔軟な仕組みにすることを考えています。

 

何卒、よろしくお願い致します。

「『子どもの心』研修会(後期)」に参加してきました

こんばんは


7月16日・17日と、東京にて「『子どもの心』研修会(後期)」に参加してきました。
子どもの心、というとイメージが抽象的ですが、「健康な子どもの心の発達」「自閉スペクトラムやADHDなどの発達障害」「マルトリートメント(虐待)」など、テーマは多岐にわたりました。

 

 

16日は発達障害について、お話を聞きました(発達障害というのは「ある」「なし」で分けられるものではなく、誰でも程度の差はあれ持っているものです)。


私はこういう言い方をこれまではしたことがなかったのですが、「年齢に従ってかならず改善方向に向かう」という言葉は大切だと思いました。確かにそうです。もちろん、個人差がとても大きいので、一人一人個別に評価する必要があること、早期の発見、早期に適切な機関に紹介し、対応することがとても大切であることを改めて学びました。

 

発達障害の診断は安易に行えるものではありませんが、一番初めに対応する者の一人として、専門機関との連携を忠実に行ってゆこうと思います。

 

 

17日のテーマは、マルトリートメント(虐待)の話が中心でした。演者の先生は皆様現場で体を張って戦っている方ばかりです。


「マルトリートメント(虐待)」を受けた子どもは、安心して生活をしたことがない、自分に自信をもった経験がない、拒否して良いことも、逃げて良いことも、逃げる場所も知らない、大人に助けてもらった経験もない。彼らに「死にたい」なんて言わせずに、よりよい人生を生きてもらうために、無力な私たちは何ができるのか」と、「カリヨン子どもセンター」理事長の坪井弁護士は熱く語られました。彼らの施設に逃げ込んでくる子どもは、女の子のほうが多いそうです!

「非行少年に厳罰化が有効だとおもっている大人は、彼らの多くが虐待を経験してきているという現実を知らなさ過ぎる」ともおっしゃっておられました。

 


また、福井大学の友田先生は、虐待が実際に脳の発育に影響をもたらすという、明確な研究結果を示されました。もし虐待がなくなったら、精神疾患やアルコール・薬物依存が3/4以上減少するであろうというスライド、かなり衝撃的な数字でした。

 


健やか親子21(第二次)では「愛の鞭ゼロ作戦」が始まっています。
体罰だけでなく、大きな声で叱ることや、夫婦間のDVを目撃することも、子供の脳に影響を与えます。

 

f:id:ykidsc:20170717223823p:plain

f:id:ykidsc:20170717223824p:plain

ポスターのPDFへのリンクです

 

 

私はこういった方面の専門家として働いてきたわけではありませんが、小児科医として仕事をしていれば必ず直面するテーマです。クリニックでの診察でも、できるだけ適切な対応が取れるようにと思っています。

手足口病が流行しています / 当院の処方について1

こんにちは。

 

手足口病の流行もあって、外来が混雑する時間帯がでてきています。申し訳ありません。

 

現在の当院の予約枠はまだ少なく設定されており、発熱に気づかれたときにはご希望の時間の枠が埋まっている、ということもお有りかと思います。

ご予約無しで受診された場合、ご予約の方を優先させて頂きつつ、空いた時間に対応させていただいております。お待たせ致しますが、ご了承下さい。

 

 


さて、開業して1ヶ月が経ちましたが、「当院の処方は患者さんに疑問を残していないだろうか」ということが気になっています。どうしてこのような薬を使うのか、あるいは、症状があるのに使わないのか、診療時間の間に十分にお伝えしきれているでしょうか。


ということで、twitterでお話した内容と同じですが、幾つかのことは患者さんの多くに共通ですので、ときどきこういった場所でもご説明したいなと思います。

 

例えば、患者さんの多くは熱が出たり、咳や鼻が出たりということで受診されます。感染症の原因には、ウィルス、細菌、等がありますが、かるい咳や鼻水などがある風邪の原因の多くは、ウィルスです。

 

特定のものを除き、ウィルスには「治してしまう薬」がありません。自然に治ることが多いので、それまでの間ゆっくり休めるように、悪化を防ぐように補助するような投薬をします。

 

細菌の感染症だと判断したら、抗菌薬(抗生物質)をつかいます。子どもの感染症の多くはウィルス感染症ですから、殆どの場合は抗菌薬を使わないことになりますね。

 

病原体は細菌なのかウィルスなのか、感染して炎症を起こしている中心の場所は何処だろうか、どの細菌だろうか、どのウィルスだろうか、副作用も含めて、治療することは理にかなっているだろうか、そういったことを、診察と検査を通して考えています。

 

考えながら話すことがあまり得意でないので、ときどき、考えている単語と話している単語が混じってしまったり、選択に迷って長考してしまったりすることがありますが、ご容赦下さい。

・・・・・

 

手足口病では、唾液や便にウィルスが存在します。子どもさんの口を拭いたタオルに触れたり、おむつを交換したり、トイレの水洗レバーやドアノブに触れたり、など、事あるごとに手を洗うことで、感染を防ぐことができます。

 

手足口病のお子さんは喉の痛みで食事をとれなくなります。お茶や水での水分補給も良いですが、糖分も必要です。ゼリーやアイスクリームでも、こういう病気のときだけはすこし贅沢にしてあげても良いのではないかと思っています。

 

それにしても、蒸し暑くなってきました。

f:id:ykidsc:20170709132017j:plain

 

 

 

スタッフの血液検査と予防接種

こんばんは。

 

当クリニックでは、勤務する全てのスタッフに、各種ウィルスに対する抗体価を測定し、必要なワクチンについては接種していただく体制を整えております。

 

医療従事者として働く場合、万が一の針刺し事故に備える必要があります。B型肝炎はワクチンがあるので、抗体がない人はワクチン接種が必須です。C型肝炎はワクチンがありませんが、「事故前はキャリアでなかったか」という確認を行っておくことが必要です。

 

加えて、小児医療に携わる者として重要な、麻疹・風疹・みずぼうそう・おたふくかぜ、の4ウィルスについても検査を行いました。

 

B型肝炎ウィルスは、現在の成人であれば抗体を持っている方は多くありませんから、あたらしく医療従事者となった方は全員がワクチンの接種対象となりました。

 

5月中から接種をはじめ、現在、B型肝炎ワクチンの2回目の接種を進めております。

f:id:ykidsc:20170624233906j:plain

 

 

意外にも(?)、小児4ウィルスについては、皆さんしっかりと抗体をもっておられましたが、一人だけ、ワクチンを接種しました。ウィルスの媒介者にならないように、十分な対策をとってまいります。

 

患者さん方への予防接種がまだできない状況で申し訳ありませんが、重要なことですので、スタッフは先に予防接種をさせていただきました。

 

 

f:id:ykidsc:20170624233911j:plain

 

・・・実は、私よしだは、とある小児ウィルス抗体価が、医療従事者としての推奨値をギリギリ下回っていたため、今回追加接種をしました。


こんな顔をしておりますが、それほど痛くなかったですよ。

twitter.com

 

夏カゼの患者さんが増えてきました / 傘のわすれものがあります。

こんばんは。

夏カゼの患者さんが増えてきています。

 

「夏カゼ」といっても、そのような名前の一つの病気があるわけではなくて、この時期に流行しやすいウィルス感染症の総称です。

 

たとえば、今増加してきている「手足口病」「ヘルパンギーナ」という病気があります。毎年、この時期になると増える病気です。

 

口の中の奥の方に水疱をともなう炎症が起きて、とても痛がります。手足口病ではその名前の通り、手足、膝やお尻にも疱疹を認めます。

 

痛みを訴えられないお子さんでも、よだれが多くなったりしてわかります。食事や水分をとれなくなりますが、元気がないからと言うより、口が痛いから、ということが多いです。

 

また、39℃から40℃の比較的高い熱がでます。高熱は2-3日続いて、あとは上下しながら平熱になっていきます。

 

とくに治療は必要なく、自然に治っていくのを待ちますが、その間、水分が不足しないようにしましょう。食べ物は無理をして与える必要はありません。酸味のある飲み物は口の中にしみることがあるので要注意ですが、飲めるのであればジュースでかまわないと思います。

 

兄弟間での感染や、保育園や幼稚園での流行もあると思います。便から比較的ながくウィルスが排泄されることもあって、流行を阻止するのはとてもむずかしいです。手を洗ったりアルコール消毒したりすることが予防に役立ちますので、子どもたちへの指導は大切ですし、職員や保護者の方もぜひご注意下さい。

 

痛そうなノドの写真を、小児科医のバイブル「アトラスさくま」から引用させていただきます。

f:id:ykidsc:20170614215904j:plain

(小児科医には有名だと思いますが、小児の咽頭所見を写真にとりまくって収めた執念の書です。レジデントの頃に訪問書店員に紹介され、中身をみて余りの凄さに驚いて即購入し、まさか売れると思ってなかった店員さんに若干引かれた、思い出のある本です。)

 

 


■傘の忘れ物が2本あります。お心当たりの方は受付までお声がけ下さい。


6月7日(水曜日)夕方に受診された方の傘です。

f:id:ykidsc:20170614215857j:plain


6月8日(木曜日)午前に受診された方の傘です。

f:id:ykidsc:20170614215902j:plain

胃腸炎の患者さんが多めです

こんばんは。

開院して5日がたちました。


今のところ、ウィルス性腸炎の患者さんが目立つでしょうか。

 

保育園や幼稚園で患者さんが多いとお聞きします。その殆どはロタウィルスやノロウィルスの感染症だと思われます(当院には検査キットは置いておりません)。

 

 

ただ、嘔吐の頻度や顔色などを見ていても、軽症の方が多いように思います。お聞きしますと、ロタウィルスのワクチンを接種された方ばかりですので、その辺が影響しているかもしれませんね。

 

もう春の胃腸炎のピークは過ぎているはずですから、6月のこれからは夏風邪と喘息が増えるかなと思っています。

 

 

開院にあたり、沢山の方々からお花をいただきました。
改めて、御礼を申し上げます。

 

f:id:ykidsc:20170606214210j:plain

前勤務先の患者さんから頂いたものもあります。


私の都合で主治医を交代することになってしまいましたが、実はときどき前勤務先で仕事していたりします。またお会い出来るかもしれませんね。

とても嬉しかったです。ありがとう!

 

 

(※ところで、カウンター上のトトロとねこバスのほうは私が気まぐれに購入したキットなのですが、製作時間8時間とか12時間とか書かれていまして、思わずスタッフさんに丸投げしてしまいました。とても上手に作って頂けました。)