よしだこどもクリニックのブログ

京田辺市三山木駅前 小児科医院のブログです(2017年6月1日開院)

クリニックのWebページ →   http://yoshida-kids-clinic.jp/
twitter →   @ykids_c

沖縄で麻疹流行中 旅行前には予防接種を

もうすぐゴールデンウィークですね。当院は暦通りに5月1日、2日は開院する予定です。

 

各地に旅行に行かれる方も多いと思います(羨ましい!)が、沖縄県で麻疹の流行が拡大していますので、沖縄に行かれる方は注意して下さい。

 

3月下旬から始まったこの流行は、4月11日までに38人の患者が報告されるまでになっています。

 

f:id:ykidsc:20180414122751p:plain

(2018年4月11日現在の年齢別患者数 n=33)

 

麻疹の症状は、強い感冒症状、結膜炎、高熱、発疹、などで、かなり強い症状がでますが、発疹がでてくるまでは、なかなか最初から麻疹であると診断するのは難しいです。

 

麻疹を他人に感染させる人は、その時点ではまだ、自分が麻疹であるということに気がついていないことが多いのです。

 

それでいて、非常に感染力が強く(インフルエンザの10倍)、空気感染し、マスクの効果もほとんどありません。

 

肺炎や脳炎で命に関わることもあり、その死亡率は500-1000人に一人と高率です。

 

更に、罹患して数年後にSSPEという脳症をきたすことがあります。これは本当に悲惨な病気で、防ぐ手段がなく、治療手段もなく、数ヶ月から数年で死に至るのです。

 

麻疹の予防接種

 

しかし、麻疹にはほぼ確実に防ぐ手段があります。予防接種です。

 

あなたがもし、予防接種(麻疹ワクチンかMRワクチン、あるいはMMRワクチン)を2回済ませていれば、麻疹にかかる可能性は非常に低いですから、心配する必要はないでしょう。

 

麻疹ワクチンは2回の接種が推奨されます。もし1回しか予防接種をしたことがないなら、、、2回目の接種が望まれます。これは成人でも同じです。

 

沖縄に行かれる予定のある方は是非、ご自身の予防接種歴を確認して下さい。

 

こどもの場合、MRワクチンの1回目は1歳になってすぐ、2回目を行うのは年長さんの年齢です。

 

この定期接種の時期に接種できていれば、旅行には問題ないと思います。近く沖縄に行かれる予定があれば、ぜひ接種してからにして、安心して楽しんできてください。

 

ただし、お母さんからの免疫が消失し、しかもMRワクチンの接種時期が来ていない年齢(だいたい6ヶ月〜1歳未満)のお子さんは、沖縄への旅行はとりやめられたほうが良いかもしれません。

 

予防接種の時間に来院できない方へ

 

当院では、直近の予防接種外来は予約が埋まりつつあります。普通は午後の時間帯を除き予防接種は行っていないのですが、このような事情でMRワクチン接種を急がれる場合は、通常の外来時間帯での接種もいたします。お電話にてご相談下さい。

 


なお、当院のスタッフは、事務さん含めて全員、麻疹の抗体価が十分あることを血液検査で確認しております。

「舌小帯切除」の光闇

「舌小帯短縮症」という病名があります。

 

舌小帯というのは、舌の裏側中央にあるスジのことで、唾液がでるあたり、というとわかりやすいでしょうか。

 

ここが先天的に短く、舌の形がハート型に大きく変形するほどであると、食べ物を噛む時に問題がでたり、構音障害で舌足らずな話し方になったりすることがあります。

 

かつて、哺乳に問題がある赤ちゃんで、「舌小帯短縮が原因だ」と言われて、「切除」されていた時代が、あったそうです。実際には舌小帯の短い赤ちゃんでも殆どは問題なく哺乳できますし、哺乳障害には他の原因があることが多いです。


しかし現在でも、舌小帯短縮が哺乳障害の原因かもしれない、として、切除処置をされる場合があります。歯並びが悪くなるとか、アレルギーだとか睡眠時無呼吸の原因と言う人も居ます。

 

さらに、呼吸障害と関連がある、乳幼児突然死と関連がある、などと、極端なことを言う方々もいらっしゃいます。

 

データはないのにもかかわらず、舌小帯切除の有効性を声高に主張する方もいらっしゃって、このあたりがもう幾つ巴かわからないくらいの論争になったりして、こうしたことを記述すること自体が憚られるような空気さえ、未だにあるのです。

 

現在までの冷静な議論の結果では、殆どのケースで舌小帯短縮は何の症状も呈さないことが分かっており、哺乳障害の改善を目的とした舌小帯の切除は無益であるとされています。

 

しかし今でも、母乳の飲みが悪かったり、体重の増えが悪かったりする赤ちゃんに、舌小帯の切除を勧められることが、あります。

 

また、乳児期をすぎても、舌足らずな話し方をするだけで早期の手術を勧められたり、インターネットには不安を煽るような情報が溢れているという現状があります。

 

別に切ったところで、その子に害があるわけではないので、もしお子さんがそのような処置をされた場合でも、それはそれで気にしないで頂きたいですが、医療者の側は、現在は不要とされている、という知識をしっかりと共有しなければなりません。

 

現時点での、「舌小帯短縮症」に関してのコンセンサスは、以下のとおりです。

 

・舌小帯短縮が哺乳障害の原因となることは、よほど強い短縮でない限り、ありません。

・歯並びの悪さ、アレルギー、睡眠時無呼吸、乳幼児突然死との関連を示すデータもありません。

・新生児期から乳児期にかけての時期に、舌小帯を切除する必要がでてくることは、普通はありません。

 

・3歳以降に構音障害があり、訓練を行っても改善せず、舌小帯が原因と考えられる場合、だいたい5歳以降で手術適応かどうかを判断されます。

・また、食べ物をこぼすなどの機能障害がある場合も、手術が検討されます。

 

 ・仮にあなたのお子さんが切除をなさったとしても、いまお元気にされているのでしたら、何も気にしないで下さい。切除に悪い影響があるわけではありません。

 

2018年4月から予防接種を開始します。

こんにちは。

 

予防接種を4月から開始できることになりました。

 

主なワクチンはWebから予約して頂く形式で、すでに予約ができるようになっています(20日先まで予約が可能です)。

 

初めての方は、最初にこれまでの予防接種歴を入力していただく必要があるので、ちょっとお手間をとらせますが、こうすることで、年齢や履歴から現在摂取できるワクチンに限定して予約ボタンが表示されるシステムになっていますので、間違いのない入力のために、ご協力をいただければと思います。

 

予約画面に出していませんが、自費で接種していただけるワクチンもあります。接種できる予防接種の一覧は、Webページに表示予定です(現在準備中です)。

 

予防接種の時間帯に、ご相談のみでも受診して頂けます。 

以下のような場合など、予防接種の時間帯に一度受診してご相談いただければ、一緒に考えて予約準備させていただきます。

近日中に、予防接種の時間帯に「無料相談」の項目でWeb予約していただけるようにします。 

・初めての予防接種でよくわからない

・予防接種の種類が多くてスケジュールをたてるのが大変

・海外への渡航前で、必要な予防接種がたくさんある 

・海外からの帰国後で、何を接種していったらよいかわからない

・予防接種が遅れていて、優先順位を決めて接種してゆきたい

 

 

以上です。今後ともよろしくお願い致します。

こどもが泣かない診察をしたい(それでも泣かれる)

 

こんにちは。

 

小児科医というのはもちろん子どもと接するのが好きな人間がやっているのですが、診察では泣き叫ばれることが多くて(だいたい1/2位の確率)、因果な職業でもあります。

 

 

子どもを診察する前に、ちょっと探りを入れます。

私はいつも、子どもを診察する前に「おはよう、こんばんは」といった挨拶をしたり、今日あったことを聞いたり、もっているおもちゃのことを聞いたりします。

 

激しく泣いていた子が、おもちゃの電車について聞くだけで、滔々と持論を述べだしたりします(聞き取れないけど)。

 

診察中にごはんのことを聞いたりすることがありますが、その場合は大抵「カレーが好きかハンバーグが好きか」を聞きます。

  

怖がっている子には、最初は目を合わさず声もかけず、保護者さんとおはなししている間に横目で観察したりします。

 

逆に、病状についてお話をしながら並行して服を上げてお腹を出したりすると、その時点で子どもは泣いてしまったりするので、診察に入るタイミングは重要です。

 

 

怖いだろうけど、できれば「診察することに同意」してほしい

病気で来ていただいているのですから、早く診察に入りたい気持ちはあるのですが、そのためには、どんなに小さな子でも、「診察に同意」していただいたほうが、ずっとよくその子のことを観察できるのです。

 

ちょっと大げさなことを言えば、これも「ラポール」、すなわち、警戒心を緩和して患者さんとの間にちょっとした信頼関係を築くための工夫、と言えなくもないと思っています。

 

もちろん、警戒心が強くて泣き叫んだまま診察を終えることも多々あるわけですが、泣き止んでくれたら診察がとてもやりやすくなるので、一度は試みるようにしています。

 

 

お行儀は悪いかもしれないけど

また、待合室で絵本を読んでいたのなら、それを持ったままで診察室に入ってきていただいたほうが良いと思っていますし、ポータブルDVDを見ながら待っていていただいたときは、それを続けたままで診察に入ることがあります

お行儀が悪いかもしれませんが、そのほうが診察がうまくいくことが多いので、そうさせていただいています。

 

 

私が、保護者さんのお話を聞きながら子どもにちょっかいを出していると、怪訝に思われるかもしれませんが、
診察前にこのようなちょっとしたコミュニケーションを挟んだり、診察を終えた子どもに声をかけて、無事終わったことをねぎらったりするのは、意味としてはそのようなことがあります。

 

 

一番は単に子どもとコミュニケーションをとるのが好きだからなんですけどね。

 

 

事務スタッフを募集しています。

よしだこどもクリニックでは、一緒に働いていただける事務スタッフを募集中です。

 
当院は、2017年6月に開院した、まだ新しい小児科クリニックです。

院長含めてまだまだ駆け出しではありますが、来院したこどもさんがすこしでも楽になり、ひとつでも気が紛れるような、元気がでるような経験をして帰っていただけるような場所を目指しています。

 

同時に、スタッフにとっても、気持ちよく自信をもって仕事をしていただける場所でありたいと思っております。

 
事務職員さんには、受付や会計、待合患者さんの状態把握、診療の補助、などをお願いしています。来院された患者さんに最初に接する、大切な仕事です。

 

資格や経験は不問です。細かな勤務時間や勤務条件、応募の方法は、下記タウンワークのページをご参照下さい。

よしだこどもクリニックの求人情報|【タウンワーク】

 
また、わからない点などありましたら、まずは以下のメールアドレスまで、お気軽にお問い合わせ下さい。

info@yoshida-kids-clinic.jp

 

応募方法は履歴書送付となっていますが、メールに履歴書を添付して応募していただいてもOKです。

履歴書は手書きでも、パソコンで作成したものでも、どちらでも構いません。

 
当院で一緒に働いてみませんか?ご連絡をお待ちしております。

隠れインフルエンザ?

こんにちは。隠れ肥満の院長です。

 

 f:id:ykidsc:20180203170710p:plain

 

最近、「隠れインフルエンザ」に注意!?といった報道があったのでしょうか。ときどき、そういう言葉を聞きますね。

 

37℃程度の微熱を呈する方の中にも、インフルエンザウィルスの感染者がいるので、注意が必要である、というような内容だったようです。

 

 

熱はないけど、頭痛、腹痛、関節痛、とにかくしんどい、といった場合は、高熱がないからといってインフルエンザを否定するのではなく、症状全体を俯瞰して判断する必要があります。

 

一般に、インフルエンザの迅速検査は発熱後24時間、せめて12時間経過してから、といわれますが、発熱がなくても他の症状が強いケースでは、インフルエンザを疑って検査してみることがあります。(逆に、高熱があって症状が典型的であれば、検査は省略してかまいません)。

 

ですので、熱がなくてもとても身体が辛い場合は、検査の事を考えてあえて時間を待って夜や翌日に受診されるより、まずその時に診させていただいたほうが良いかもしれません。

 

 

それとは別に。

 

元気なんだけど微熱があって、翌日には解熱したけれど、検査してみたらインフルエンザ陽性だった、ということがあります。

 

(検査することの是非はともかく)このようなケースは治療は不要で、それは休む必要があるのかないのか、見つける必要性があったのか、周囲一同含めて釈然としない結果になってしまいます。

 

これも「隠れインフルエンザ」でしょうか?

 

 

 

じつは、軽い感冒症状で終わってしまうインフルエンザ、というのは、珍しくありません。

 

感染力が無いわけでもありませんし、症状のある間は休んでいただきたいことも変わらないのですが、症状のつよいインフルエンザと同じ扱いが必要なのか、といわれると、うーむ、と思ってしまいます。

 

このような軽症インフルエンザを血眼になって見つけることには弊害もいろいろとありますから、周囲の状況も含めてどうするか判断する、ケース・バイ・ケースの対応となります。

 

当院の抗菌薬使用傾向(2017)

こんばんは

 

今回は抗菌薬の話なのですが、主に同業者さん向けに書きましたので、その目的ですと表1枚で終わってしまいます。ですので、冒頭に表示いたします。

 

f:id:ykidsc:20180114224903p:plain

処方量や病名と合わせて分析できると良いのですが、うちのカルテ、そこまで賢くありませんでした。

 

以下にて、一般の患者さん向けにも説明させていただきますが、ちょっとむずかしい話になってしまうかもしれません。

 

はじめに

昨年、厚生労働省が下のようなポスターを作成し・配布し、世代直撃の医療従事者の間で苦笑いとともに受け止められたのですが、なんと申しますか、ガンダムのインパクトが大きすぎて、何を訴えるポスターなのかイマイチわからん、という印象ではありました。

f:id:ykidsc:20180114204244j:plain

 

簡単にいうとどういうこと?

簡単にいうと、抗菌薬(抗生物質)を無秩序に使いすぎると、それに耐えられる菌(耐性菌)ばかりが増えてしまって、世の中のためには良くないよ、そのために、必要最低限の抗菌薬を使おう、という啓発なのです。


必要最低限といってもポイントがいくつかあって、

1 抗菌薬を使う必要があるときとないときは区別しよう(風邪など、ウィルス感染症につかっても意味がないです)

2 抗菌薬を使う必要があるときは、十分な量を使おう(中途半端に使うと、耐性菌が生き残りやすくなります)

3 抗菌薬を使うにしても、目的の菌をしっかり考えたうえで、目的の菌以外はできるだけ効かない抗菌薬を選ぼう(絨毯爆撃のような治療は極力さけよう)


この3点があると思います。

 

これまでの歴史

「抗菌薬を使ったほうがよいかどうか、完璧に判別するのは難しいから、念のため使っておこう」

「目的の菌を考えると言っても、薬が効かない菌が増えているのだから、そういう菌にも効果がある抗菌薬を最初から使うほうが、治療効率がよい」

と、考える方は多くいらっしゃると思います。

 

実際にこのような考え方でもって抗菌薬の開発が進み、治療がされていたのが、1980年〜2000年頃だと思います。その結果、いろいろな「薬の効かない菌」が発生し、それに効く抗菌薬が導入され、イタチごっこになってしまったのでした。

 

2000年以降に医師になった私の世代以下の医師は、このような背景のもとで、よく考えて抗菌薬を使うように教育を受けてきています。

 

しかしそれでも、薬剤耐性菌の勢いが抑えきれておらず、上のようなポスターのように、「抗菌薬の使い方をよく考えよう」という啓発がされるようになったのです。

 

自分の処方傾向を確認してみました

開院して初年が終わりましたので、これを機に、私がどのような抗菌薬をチョイスしてきたか、統計をとってみました。

 

これで分かるのは上記3「目的の菌以外はできるだけ効かない抗菌薬を」選んでいるか?ということです。

 

ただし、難しいのは、狭い範囲の菌にしか効かない抗菌薬を使おうとするあまり実際に効果が得られなければ、患者さんにとって不利益だということです。

 

必ずしも、「狭い範囲の菌にしか効かない抗菌薬」しか使っていないことだけが、評価されるわけではありません。

 

そのときの症状や、過去にどんな治療がされてきた患者さんか、どんな菌が患者さんから検出されているか、といった情報を含めて、その都度判断する必要があります。

 

 それも踏まえつつ、もう一度さっきの表を見て下さい。

 

 

f:id:ykidsc:20180114224903p:plain

(商品名は当院で処方しているものですが、昨今ジェネリックが沢山ありますから、必ずしも薬局さんで頂かれた薬と一致するわけではありません)


といっても、これではどれがどのような特徴のある薬なのかわかりませんから、すこし補足させて下さい。

 

それぞれの抗菌薬の特徴

AMPC(ワイドシリン/サワシリン)

これは古くからある抗菌薬で、気管支炎や中耳炎など、気道の感染症によく使います。いわゆる、「ペニシリン」の系統にある抗菌薬です。

効果範囲としては狭い部類ですが、吸収が良いという利点もあって、今でも肺炎や中耳炎の治療では第一選択になっています。


AMPC+CVA(クラバモックス/オーグメンチン)

上記AMPCにすこし足しただけの抗菌薬なのですが、効果範囲がかなり広いです。広いのですが、(日本の)気管支炎や中耳炎によくある菌を想定した場合、あまりAMPCと変わらないんですよね。。。

その割に腸内細菌を殺してしまうので、下痢が多い抗菌薬です。

しかし、小児科の場合には大きなメリットとして、ドライシロップだとAMPCより飲みやすく、濃度が高いので十分な量を使いやすいです。中耳炎のように膿の貯まるような感染だと「十分な量を使う」ことがとても大切なので、それで選択されることが多いと思います。

AMPCを沢山のんでも同じなんですが、濃度が高いぶん、こちらのほうが飲ませやすいのです。しかし下痢が多いし効果範囲が広すぎる、という薬です。


CCL(ケフラール)

これも古くからある抗菌薬で、舐めてみると懐かしい味がします。第1世代セフェムという系統に分類されます。

これは黄色ブドウ球菌という菌に対して第一に選ぶ薬で、とびひなどの皮膚感染症に使っています。他に、尿路の感染にも使われますね。

黄色ブドウ球菌というのは、抗菌薬が効かない菌が増えている代表的な菌なのですが、とびひだと塗り薬も併用するので、合わせ技で100%近く治癒しています。


CFDN(セフゾン)CDTR-PI(メイアクト)

この2剤は第3世代セフェムといって、一時の花形だった薬です。同じグループにCFPN-PI(フロモックス)などもあるのですが、自分が使うのはこの2種類です(この2種類の使い分けもあるのですが割愛)。

いろんな菌に効果があるのですが吸収が悪いので、薄く浅く効くことになります。それで逆に薬の効かない菌を生き残らせてきたのではないかと、昨今槍玉に上がることが多く、ちょっと可哀想な立ち位置になってきています。

個人的にはあまり使うことはないのですが、小児科特有の事情として、味がよく量も少なくて飲ませやすいのがどうしても重要です。そういう目的で選ぶことがあります。

 

CAM(クラリス/クラリシッド)AZM(ジスロマック)

この2剤はズバリ、マイコプラズマ、クラミジア、百日咳という3つの菌をターゲットにするときに使います。

もっと使っているかと思っていたのですが、昨年はマイコプラズマの流行が大きくなかったのが影響しているかもしれませんね。


FOM(ホスミシン)

細菌性の食中毒のとき(抗菌薬を使わないこともあります)と、とびひでCCLが効かなかった時、尿路感染症のときに選びます。


TFLX(オゼックス)

中耳炎を繰り返して、薬の効かない菌が生き残っている時に使う抗菌薬です。もうすこし使っているかと思っていましたが、意外に少なかったです。


もう一つの使い方として、普通はCAMを用いるマイコプラズマで、薬剤が効きにくくなっている株が以前流行したので、そのような菌を疑う時に使用することがあります。

ですが、CAMが効けばCAMのほうが効果が高いのと、そのような耐性菌が最近は鳴りを潜めていることもあって、あまり使いませんでした。

 

TBPM-PI(オラペネム)

これまで使ったことがないのですが、絨毯爆撃抗菌薬です。中耳炎で使われることがあるようですが、、、。

 

 

おわりに

このような結果となりました。略号も多いですし、なかなか、一度に噛み砕いて説明するのは難しいですが、わりと(意外と?)色々考えながら薬を選んでるんだなー、と思っていただければ幸いです。時間をあけて、また統計をとってみたいですね。