こんばんは。
夏カゼの患者さんが増えてきています。
「夏カゼ」といっても、そのような名前の一つの病気があるわけではなくて、この時期に流行しやすいウィルス感染症の総称です。
たとえば、今増加してきている「手足口病」「ヘルパンギーナ」という病気があります。毎年、この時期になると増える病気です。
口の中の奥の方に水疱をともなう炎症が起きて、とても痛がります。手足口病ではその名前の通り、手足、膝やお尻にも疱疹を認めます。
痛みを訴えられないお子さんでも、よだれが多くなったりしてわかります。食事や水分をとれなくなりますが、元気がないからと言うより、口が痛いから、ということが多いです。
また、39℃から40℃の比較的高い熱がでます。高熱は2-3日続いて、あとは上下しながら平熱になっていきます。
とくに治療は必要なく、自然に治っていくのを待ちますが、その間、水分が不足しないようにしましょう。食べ物は無理をして与える必要はありません。酸味のある飲み物は口の中にしみることがあるので要注意ですが、飲めるのであればジュースでかまわないと思います。
兄弟間での感染や、保育園や幼稚園での流行もあると思います。便から比較的ながくウィルスが排泄されることもあって、流行を阻止するのはとてもむずかしいです。手を洗ったりアルコール消毒したりすることが予防に役立ちますので、子どもたちへの指導は大切ですし、職員や保護者の方もぜひご注意下さい。
痛そうなノドの写真を、小児科医のバイブル「アトラスさくま」から引用させていただきます。
(小児科医には有名だと思いますが、小児の咽頭所見を写真にとりまくって収めた執念の書です。レジデントの頃に訪問書店員に紹介され、中身をみて余りの凄さに驚いて即購入し、まさか売れると思ってなかった店員さんに若干引かれた、思い出のある本です。)
■傘の忘れ物が2本あります。お心当たりの方は受付までお声がけ下さい。
6月7日(水曜日)夕方に受診された方の傘です。
6月8日(木曜日)午前に受診された方の傘です。